星を生かして優雅にリアリティを創造する研究家・天音(あまね)なおみです。
日食は、太陽と月の軌道の交点(これは2つあります)の近くで新月が起きる時の現象です。
交点は、昇交点(月が上昇するほうの交点=ドラゴンヘッド)と降交点(月が下降するほうの交点=ドラゴンテイル)の2つがあります。
日中に起きれば、太陽が月に隠れるドラマティックな光景が見られますね。
これは非常に影響力の強い新月であり、半年(ロングスパンのテーマでは2年ほど)も影響が続きます。
日食や月食の大きな特徴は、その当日に大事件が起きることではありません。
当日前後のイベントが、その後徐々に世界的な大きなムーブメントになったり、うねるように現実化していくことです。
目次
日食はドラゴンヘッド側か、ドラゴンテイル側かで性質が異なる
その時々の配置や関係性で、意味が変わるのはもちろんなのですが、
日食がドラゴンヘッドで起きるのか?
それとも反対側のドラゴンテイルで起きるのか?
これによっても性質はかなり異ります。基本的には
●ドラゴンヘッド側で起きると
「物質性へと向かう」「欲求がどんどんかたちになる」「建設する」
●ドラゴンテイル側で起きると
「精神性へと向かう」「欲望や物質的な蓄積が減っていく」「取り壊す」
という方向に働いていきます。
古代「王の死」と恐れられた日食、今はどうとらえるべきか?
古代、日食は、不吉なことや天変地異を起こす特別な天文現象として、月食ともどもたいへんに恐れられていました。
特に恐れていたのは主に、「王」「君主」という立場の人物です。
古代は世界中の王様が共通して、日食も月食もどちらも怖がって、光を浴びないようにしたり、密室に隠れていて、すごく気にする人は王座に影武者を座らせておいたんですね。
というのも、「太陽」は「リーダー」の象徴ですから、太陽が光を失う日食が起きると、民衆は
王の力が失くなった!
新しい王に変えろという天のお告げだ!
ととらえて、クーデターを起こす確率がものすごく高くなったからです。
古代の邪馬台国でも、2度の日食が観測できた年に卑弥呼が女王の座からひきずり降ろされた、という説があります。
ここに注目してください。
自動的に王が死ぬのではなく、天文象意を見た人々が、人為的にそうするのです。
星は何かを示すものですが、実行するのは人々です。
「災いが起きる!」とまるで古代の王のように、あなたが日食や月食をおそれる必要はありません。
占星術は紀元前数千年前から続いていますが、研究を重ねてどんどん進化、発展しており、現代では日食の解釈もずっと変わっているのです。
ただ、王の代替わりは時代の切り替え、という感覚はどこかで生きていると思うほうが、日食をより正確にとらえることができるでしょう。
例えば、日本は、今も、一世一元の制として、天皇陛下の在位に合わせた元号を日常で使っています。
「大正時代」「昭和時代」などと言うと、その時代の雰囲気がイメージできますよね。
食が起きるたびに、君主や国のリーダーを変えるわけではありませんが、天皇(王)の在位はひとつの時代のムードを表すように、
日食は、「その日食が影響を持つ期間」を代表するムードを表します。
現代の占星術での日食は、太陽=指導者の変更ととらえ、政治において大きな影響があると考えます。
今だからこそ伝えたい、スピリチュアルな日食の考え方
まずは、日食は、「その日食が影響を持つ期間」を代表するムードだ、ということを頭に置いていただいた上で、よりスピリチュアルな日食の解釈を紹介します。
月という天体には、地球上の記録がさまざまに蓄積されています。
一方、太陽という天体は、地球や月と隔絶した上位の世界に君臨しています。
太陽と月がぴたりと一致する日食は、いつもなら一緒にいるはずのない2つの天体のアセンブリー。
例えるなら、「王」が「一般庶民」に会う、稀な機会なのです。
この時に、月の一般庶民が、太陽の王に、自分のこれまでを上申するように
これまでの地球で行われたことと地球人の魂の波動が、まとめて、より大きな宇宙の記録に焼きつく。
これが日食のスピリチュアルな意味です。
スケールが大きすぎて、ぱっとイメージしにくいですが、あなた個人として、
自分自身のこれまでの行動や、誰にも言っていない心の内の波動が宇宙に記録される
とイメージしてみてください。
その時に「OK!」と胸をはって言えたら素晴らしいですよね!
私もそういう方には心からの拍手を送らせていただきますし、これからもそういう風に続けたら素晴らしい人生を送れるにちがいありません。
でも、もしかしたら反対に、後悔を感じる方もいらっしゃるかもしれません。
日食は、規模が大きいため、「集団」のエネルギーをもたらします。
この前後は体調不良や、あなたという個人が請け負える範囲を越える精神的な影響を受け取ることが多いのです。
もしあなたが何か反省することがあったにしろ自分を責める必要はありません。
したことはしたこと。起きたことは起きたこと。
いろんな事情があってそうなった、その時はあなたなりやってきたという理由があるはずで、そんな思いも宇宙の記録の一遍として書きこまれていく、とイメージしましょう。
集団(周囲)はともかく、あなた自身は、どのような生き方をしたいのか?
それを考えて、星は、あなたの人生をよりよくするための参考にしてください。
月食についてはこちらで解説しています▼
2020年〜2021年に起きる日食
●2020年6月21日 15:41 蟹座で金環日食
●2020年12月15日 1:17 射手座で皆既日食
●2021年6月10日 19:53 双子座で金環日食
●2021年12月4日 16:43 射手座で皆既日食
日食の前後に起きている歴史的史実の紹介
日食の当日に発足し、すぐに解散した福田改造内閣
2008年8月1日の日食はドラゴンテイル側、獅子座10度で起きました。
日食や月食の当日に大事件が起きることはとてもめずらしいのですが、日本では福田改造内閣が発足。
福田首相は9月1日に辞任を表明、9月24日辞任。
ところで9月15日にはアメリカでリーマンショックが勃発し、連鎖的に世界経済が後退しています。
どうやら経済危機に瀕したアメリカは、リーマンショック前から福田内閣に対し、日本の公金を莫大に使って経済支援をするよう繰り返し要請し、一部の政治家とは内約が成立していたそうです。
しかし、それを知った福田首相は断固拒否。内閣内での内輪もめに食傷して解散したのです。
ドラゴンテイル日食での非物質へと崩壊する性質をよく表しています。
前日に麻生内閣が解散した、2009年7月22日の日食
長らく自民党の一強でしたが、2009年8月には民主党に政権交代。
これに繋がる衆院解散は、7月21日でしたが、この翌日7月22日にはドラゴンヘッド側で非常に大きな日食が起きました。
起きたのは蟹座の最終度数である30度で、ホロスコープのMCというまさに国内政治を示す位置、改革の天王星がアスペクトしています。
この流れから、8月には、衆院選が行われ、民主党が単独過半数を得て政権交代となりました。
織田信長と暦と本能寺の変
本能寺の変は1582年6月21日の未明の出来事。
この前日6月20日には、ドラゴンテイル側で日食が起きています。
明智光秀は、新月の暗い夜道を、攻め昇っていったわけですね。
その頃の日本はまだ暦法が一本化されておらず、朝廷の陰陽寮がつくっているものが最も権威があるとされていましたが、
なんと、この日食を予測することができませんでした。
日食は、朝廷を薦で囲む(不吉な光から帝を守る)、行事はやらない、という重要な日ですから、たいへんです。
伊豆の天文学者がつくっている三島暦はちゃんと予測ができており、織田信長は、こちらを採用するよう主張していたそうです。
航路と金環日食帯が一致していた、タイタニック日食
よく知られている1912年のタイタニック客船事故は、日食のわずか3日前の出来事です。
しかもタイタニックの航路(イギリス・サウザンプトンからニューヨークへ)は、この日食帯ときれいに一致しているのです。
日食帯:日食が見られる帯状の地域のこと
こうした理由から、1912年4月17日の牡羊座の28度、ドラゴンヘッド側で起きた金環皆既日食は、「タイタニック日食」と呼ばれています。
当時の報道や記録によれば、「自分の身の回りのことを放り出して、天空の奇跡を息を飲んで眺めていた」という見事な日食だったそうです。
これが日食の本質をずばりと言い当てているのではないでしょうか。
短い間ですが、人がそれぞれに持っている悩みも気がかりも夢もすべて忘れ、神秘に心が吸い込まれ、その後、我にかえって、ふたたび地上のものごとに向き合います。
日食の時、人は簡単に理解できない宇宙の波動をキャッチして、心の奥底に抱きつつしばらく生活していくのです。
ミートゥー運動 #Me Tooを後押しした2017年8月の日食
2017年8月22日には、極めてパワフルな日食が起きました。
日食の度数、獅子座29度は、「開示する」というエネルギー。
生産力のあるカイト型のアスペクトを従え、ドラゴンヘッド側で起きた、非常に意欲的な配置でした。
これは、後の10月に拡大した「性的虐待やセクハラの見て見ぬ振りを許さない」#MeToo運動との関係が考えられます。
運動そのものは10年ほど前から存在していましたが、ハリウッド映画の著名人が関わったことからとても大きな波紋を呼び、世界的なムーブメントとなりました。
日本でも伊藤詩織さんが9月に民事訴訟を起こし、10月に著書を出版(告発そのものは5月)、有名ブロガーはあちゅうさんが元上司のいやがらせを告発しています。
以下は、私が8月22日のメルマガで配信した内容のダイジェストです。
日食には、火星が勢いを与えており、牡羊座の天王星、射手座の土星、天秤座の木星と手を結び、生産力のあるカイト型アスペクトに近いかたちをとっています。
この火星をはじめ、新月と関係している木星、土星、天王星はすべて社会性に関わる星々なので、革新的な社会の変化が予想されます。
金星も特徴的なアスペクトがあり、この日食の影響力の元に、この後ドメスティックな「女性らしさ」の概念を塗り替える時期がやってきます。
古くからあった保守的な女性像が刷新され、端的には、例えば専業主婦志向などは消滅する方向です。
私たちが知らない水面下で動いていた事象が、この半年ではっきりと見えてくるのですが、新しいものの建設などによる需要喚起、経済対策が次々に打ち出される予感がいたします。
特に、日食が観測できるアメリカにおいては、この影響が大きいと予測されるのですが…
なんと、日食は、ぴたりと、トランプ大統領のアセンダント(出生図における重要なポイント。しかも近くに火星があります)で起きるのです。
日食の位置には誇りとバトルに関わるレグルスという恒星もいるため、彼が軍事に関する行動を決断するのではないか?とアメリカの占星術界は懸念しています。
以上さまざまな視点から占星術における日食の意味や作用を解説しました。
天音(あまね)なおみ
◆一般社団法人 星読みセラピスト協会 代表理事
口コミだけで600人以上の依頼が押し寄せ、専業主婦から占星術講師に。その後、元・広告クリエイターのノウハウを生かして、カウンセラー、セラピスト、コーチなど相談職の開業と成功をサポート。起業2年で夫の年収を越え、社団法人を設立。 「エネルギーオタク主婦が年収500万」「2000円セッションのカウンセラーが30万メニューを続々契約」等の受講成果を導く。
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